世の中奥深い事ばかり。
研鑽積み重ねど如何なる道も遠く険しく果てしなく思えてきます。
万年筆に限らず。
人生勉強。
僕が珈琲店に通う理由の一つ。
趣味の分野で、店に限らず本、雑誌、その道の識者・・・
皆さんはどう前に進んでいるのでしょうか。
先日の話。
好きなモノ、こだわりのモノについて。
「他者を通して成長が促される事がある。」
一つのモノ・コトに捉われ過ぎると周りが見えなくなる事があります。
言い換えれば”没頭”であり、素晴らしい事ではありますが本日は違う視点から。
普段自らが熱中出来るモノ・コトを更に価値あるそれにすべく、
敢えて自身の今までの視野には入れて来なかった範囲に手を伸ばしてみる。
違う発見があるかも知れません。
新たに興味を持つも良し、持たないも良し、
個々の自由です。
万年筆を筆頭に、『嗜好品』でもあるからこその楽しみ方のひとつですね。
言葉を羅列してしまえば当たり前の話。
ですが、何れ元の好みに戻れど、
一歩大きく足を踏み出したか否か、必ず得るものがある、と。
好きな物ばかりを食べていると
極めたつもりでも結果、舌がバカになる。
食の世界ではそう云われますね。
広く識を得てこそ、真の意味でその道の達者になれるような気がします。
万年筆。
所謂、嗜好品。然し、実用品でもある。
だからこそ、ただ楽しんで頂くだけでも充分。
だからこそ、極めてナンボ。
人各々の価値観で捉える事の出来るモノであるからこその特徴、
もとい、『美点』ですね。
(これだからやめられない!)
御自身の好きなデザインに強いこだわりのある方。
好きな国のペンを持ちたい方。
書き味にとにかくこだわる方。
インクとの相性を優先する方。
様々なお客様と出逢い、僕は日々学ばせて頂いております。
ふとした折、普段目に入れぬ一品を手にとってみては如何でしょう。
更に御自分の好みに拍車がかかる・・・
知らなかった良さを知り新たな世界を得る・・・
どちらも素敵ですね。視野を変えてみた事での産物です。
>>>キングダムノートでは只今歳末セール(ドイツ中古品全品)開催中!
ドイツ中古品。
言うなれば万年筆の世界市場を席巻していると評しても過言ではないメーカーの集う
見逃せないセールです。
中古セールの楽しみ方のひとつに
現行品に限らない「古いモノ」を味わえるという点があります。
製造方法が根本から違う、遡る事数十年の品々。
職人の技が一本一本詰まった不揃いの大きさ、ニブの柔らかさ。
~60・70年代のニブの柔らかさは
現状の製造過程では作り出せないものでもあるのです
技術の問題ではありません。
時代の話。
現行のニブは金属を型で切り抜く製造方法。
昔は「鍛造(金属を叩いて伸ばし形造る)」を経て製造されていました。
独特の柔らかさはそこから生まれてくるとも言われています。
時代が流れ、ボールペンが主流と成り
人々が固い書き味に慣れニブがそれに倣い変化を遂げたのであれば、
技術力は進歩したにも拘らず、なんとも皮肉なものですね。
多少の個体差のあるビンテージの一本に触れていると
自ずと厳粛な気持ちになるかもしれません。
それこそが、古いモノの素晴らしさ、中古品の魅力でもあるかと思います。
書き味の好み云々さておき、
一度触れてみては如何でしょう。
モンブランのビンテージ含め、当店では試筆をして頂く事が可能です。
この機会に皆様、様々な捉え方でお手に取って見てください♪
スタッフ一同、お待ちしております!
乱文長読有難う御座いました。
寒くなってきましたね、お身体御自愛下さい!
ではまた来週。
♪ (kingdomnote’s staff) souto nagase ♪ vol.5