当店の商品の説明文に
「軟らかいペン先が魅力です」
と記載させていただくケースがあります。
軟らかいペン先、いわゆる軟ペンとは・・・?
軟らかさに定義はありません。
そもそも、軟らかいから良い!という訳でもありません。
万年筆は嗜好品。
見た目も書き味も、正解は無く好みの問題。
ですが、昔の万年筆の軟らかいペン先を体験すると、
魅力を感じてしまう方が少なくありません。
ヴィンテージだからペン先が軟らかいという事でも無いのですが、
ペン先の金の鍛錬方法が違う(機械ではなく職人の手)、
時代が流れボールペンが主流となり硬い書き味が当たり前になったから、
など諸説ありますがともあれ、
ヴィンテージを中心に軟らかいペン先が現存します。
ご存じ、国内トップメーカーでも「軟ペン先」と銘打って、
ソフトな書き味のペン先を製造しています。
で。
魅力とは?
書き味が文字通りソフトであることは勿論、
軟らかいペン先ならではの味が、たまらないのです。(←主観)
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サッ(持つ)
クルクルクルクル(キャップを外す)
サッ(構える)
ピトッ(位置につく)
グニョンッ!(!!!)
!!
「うはぁっ!」
(注:個人の主観によるイメージ。)
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はじめて柔らかいペン先を知った時の衝撃は相当なものでした。
もともと鉛筆やボールペン、硬い書き味に慣れている上に
筆圧がかなり強い僕にとって、軟ペンは相性が良く無い場合もありますが
(必要以上の筆圧をかけ、ペン先が開いてしまう、など。)
うまく付き合えば楽しい時間が待っています。
今日、様々なペン先が工夫され創造され
昔に比べ多彩なラインナップとなって皆さんの前に商品として完成されていますが
複合的にそれらを多く兼ね備えた、とでも言いますか、
使いようによってはたった1本で様々な表情を魅せてくれるのです。
万年筆とはそもそも、インクの濃淡や筆圧による表情など
字に個性が加わる最たるモノですが、
軟ペンはそれらをさらに助長し得ると言って・・・
過言?
いや、そう信じています。
長々お付き合い有難うございました。
軟ペン先を持つシリーズをご紹介してお別れします。
モデルによって軟ペンとはいえ柔らかさは様々。
ぜひ体感しにいらしてください!
追
とはいえ、たまーにシェーファーのインレイニブなどで書きながら
「おぉ~流石の安定感。」
などと硬ペン先の堪能もしています。
欲張り!
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