源氏物語シリーズ-宇治十帖―
宇治を舞台とした「橋姫」から「夢浮橋」までの最後の十帖。
光源氏の子、薫(かおる)と孫の匂宮(におうのみや)の二人の男性と
、大君(おおいきみ)、中君(なかのきみ)、浮舟(うきふね)の
三人の姫君が織りなす悲恋の物語。
其の三は、光源氏の息子「薫」がテーマです。
「橋姫」が描かれた絵巻には三人の人物が描かれています。
紅葉の襲を纏い、横たわりながら筝を奏でる大君。
莟菊の襲を纏い、琵琶を奏でながら月を仰ぐ中君。
そして、透垣から二人を覗く薫。
この絵巻は修正が多く、薫の衣装は狩衣姿(中流貴族の普段着)から
直衣(上流貴族の服装)へ書き換えられているそうです。
平安時代は季節に合った色をコーディネートしている男性が人気で、
季節のうつろいに合わせて色を選ぶという趣が人気の秘訣だったようです。
薫が着ているのは浅葱色のような青と濃い緑の組み合わせです。
残念ながら、薫の着物に関する表現は出てこないのですが、
青と緑の組み合わせで「桔梗」の色の組み合わせがあります。
青の解釈は様々ですが、秋の装いとしてとても素敵です。
この時はまだ大君と中君を知らない薫。
まさに恋物語のはじまりの瞬間を描いた絵巻の雰囲気と共に
源氏物語シリーズ其の三をお楽しみくださいませ。
『源氏物語』―宇治十条― 薫 5月発売予定
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