万年筆の王道とも言えるモデル、モンブラン 「マイスターシュテュック シリーズ」。
#149を代表に発売から約90年間、筆記具ファンの心を魅了してきた歴史のあるシリーズです。
実はこのモデルには、ある時期に全く同じものなのに2通りのシリーズ名を持っていたことがあるのです。
1950年代頃に発売された#149や#146は、
生産から60年も経つ現在でも大変人気があるモデルです。
この頃のマイスターシュテュックシリーズのキャップリング部分は、下の画像のようになっています。
現在と字体は異なるものの、「マイスターシュテュック」と刻印されているのが
わかります。
では次に下の画像をご覧ください。
こちらは刻印に「マスターピース」と刻まれています。
現在は#149も#146も「マイスターシュテュック」に統一されています。
しかし、1950年代以前にはある条件によって「マイスターシュテュック」と「マスターピース」と使い分けていたのです。
実は「マスターピース」は海外輸出向けのものに使用し、
「マイスターシュテュック」は、自国向けに使用した、シリーズ名なのです。
今後、初期型の♯149や♯146を見る機会がある際は、キャップリングにも目を向けて見ていただくと、選ぶ楽しさ、眺める楽しさが一層広がると思います。