ややくすんだ、落ち着いたオレンジの軸は
どのメーカーも特別な意味を持つ万年筆として作られています。
それは世界初のカラー軸に対するリスペクトなのかもしれません。
パーカー デュオフォールド リミテッドエディション ビッグレッド センテニアル
本題に行く前に、冒頭で触れた「特別なオレンジ軸」の面々のご紹介をば。
いかがですか?確かにどれも特別な限定モデルばかりでしょ?
実際のところはわかりませんが、
私は「この軸色の万年筆を出すからには、生半可な気持ちではいけない」
というような各メーカーの覚悟のようなものを感じます。
では、お待たせしました。本日の主役、ビッグレッドのご紹介です。
初代ビッグレッドは1921年に世界で初めてカラー軸の万年筆として発表。
万年筆界に革命を起こしました。
今まで黒軸や金属軸が当たり前だった時代に突如として現れたオレンジの万年筆。
それは例えるならステレオがモノラルに、ガラケーがスマホに、ドット絵が3Dモデルになるような衝撃。
現在では鮮やかな軸が数多く生産され、ライティングジュエリーとも言われる万年筆。
カラー軸の発明は万年筆というプロダクトの可能性をグッと広げた出来事だったのです。
ビッグレッドは幾度も復刻され複数のモデルが存在しますが、
今回ご紹介するのは2005年の1100本限定モデル。
黒い首軸、キャップの三連リング、天冠の羽ばたく白鳩が特徴です。
ビッグレッドはマッカーサー総司令官が太平洋戦争終結文書に、
またエリツィン・ブッシュ両大統領が軍縮文書に用いたことから”平和のためのペン”とも呼ばれています。
天冠の羽ばたく白鳩はその平和の象徴なのですね。
ペン先は18Kながらも、ややカッチリとした書き味。
柔らかすぎないため、長時間筆記にも向いています。
筆記具の枠に捉われない、「持ち歩ける歴史」。
万年筆を愛する方には是非とも一度手に取っていただきたいモデルです。
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ではでは、今回はこのへんで。
皆様の素敵なペンライフの一助となりますように。