昔の万年筆、特に1950年代以前と言えば
「しなる柔らかいペン先」というイメージをお持ちの方も多いかと思います。
しかし、がっしりとした硬めのペン先もいくつも作られており、
その代表が「ある事務仕事」のために作られた専用のペン先です。
それは「カーボン用紙の複写」。
ボタン一つ押すだけの手軽なコピー機等は無かった時代。
事務仕事には、「カーボン紙」は非常に重要な文房具でした。
しかし、ある程度の筆圧が必要なカーボン紙には、
昔は主流であった柔らかなペン先の万年筆は不向きだったようです。
そこで作られていたのが先にご紹介した
「カーボン複写用」といわれる専用ペン先です。
【パイロット 万年筆 スーパー 22KAGM マニフォールド中字はこちら】
※こちらの商品に関しまして製造は50年代と表記しておりましたが、
当店在庫は復刻版のお品物でございました。
誠に申し訳ございませんでした。
「カーボン複写用」のペン先は、
ペリカンの他にもモンブラン等、いくつかのブランドで作られております。
尚、ペリカンやモンブランですと「DF」「DM」など
太さ表記の前に「D」の文字をつけて呼ばれていたようです。
ただ実際に筆記してみると、ペリカンのカーボン複写に関しては、
個体差はあるかもしれませんが、
現行品の同様の形状の硬めのペン先と比べると、やや柔らかなペン先でした。
※恐れ入りますが、10月20日時点では当店に在庫はございません。
同じカーボン複写用でも個性があり奥深さを感じます