漆は英語で’Japan’

2011年12月16日

本日は万年筆を愛する皆様に、素晴らしい日本文化のひとつである蒔絵を紹介したいと思います。蒔絵は漆器などが有名ですが、万年筆に蒔絵が誕生したのはエボナイトという素材を
使用していたことから始まります。

エボナイトは時間の経過や光の影響で退色してしまうという欠点がありました。

そこで、当時創業間もない並木製作所が(現・パイロットコーポレーション)その変色を
防ぐ為に、漆でコーティングをするようになりました。

並木製作所は、大正15年に漆の神様と言われる人間国宝の松田権六氏を迎え入れ蒔絵の製作を始めます。

松田権六氏は、社の内外から作家70名を招き蒔絵グループを組織しました。

これが、パイロットコーポレーションの蒔絵に銘される「国光会」です。

白頭鷲

平蒔絵、高蒔絵、研出蒔絵など、他にも様々な技法があり肉眼で見ることと手に触れる
ことで違いがはっきりとわかります。

蒔絵をどのように扱ったらいいのか・・・・戸惑う方もおられると思いますが、

漆は漆の木から取れる樹液であり、乾いて固まった後も呼吸をし生きています。

紫外線や湿度に繊細な部分もありますが、人が住みやすい環境は漆も居心地がよいと考えて下さい。

人の手の脂も漆に潤いを与えますので、当店にお越しの際は是非お手に触れて頂けたら
と思います。

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