先日、友人に万年筆を貸した時のこと。
彼は躊躇なく私のM400のキャップと胴軸をそれぞれ左右の手に持ち、思い切り引っ張り始めたのです。
幸い、すぐに彼の行動を静止することができ事なきを得ましたが一歩間違えていたら
取り返しのつかない事態になるところでした。。。
しかし普段から万年筆に慣れ親しんでいる私たちからすると忘れがちですが、
他の筆記具は圧倒的に引き抜くタイプ、つまり嵌合式のキャップが大半なんですよね。
「筆記具のキャップ=嵌合式」という彼の認識はなにも不思議ではないのです。
逆にいうと万年筆は何故ねじ込み式のキャップが多いのでしょうか。
ということで今回はキャップの開閉方式について、お話ししてみようかと思います。
キャップがねじ込み式の最大の理由としては、気密性の確保。
万年筆は水性インクを使用しているのでペン先が乾燥してしまうと書けなくなってしまいます。
それを防ぐためにねじ式は都合がいいんですね。
対して嵌合式はキャップ開閉のスピードが魅力!
加えて、首軸の凹凸がないのでネジ山が手に当たるのが気になる人も安心です。
嵌合式の万年筆の気密性も向上し、長期間放置しない限りドライアップはそうそうすることはないので
あまり神経質にならなくてもいいかと思います。
経緯こそあれ、今ではどちらのタイプの万年筆を選ぶかはお好みで決めて良いでしょう。
個人的には、一種の様式美という感覚もありネジ込み式の万年筆が好きですね。
万年筆を使い始めたときはネジ山が手に触れるのがあまり好きではありませんでしたが、
使い続けるうちに気にならなくなりましたしね。
最後に、面白いキャップ開閉式の万年筆をご紹介いたします。
ビスコンティの万年筆ではこのダリをはじめ、ヴァンゴッホ、レンブラントなどがマグネティックロックシステムを採用しています。
なんと磁石の力でカチッと閉まる嵌合式なんです。
キャップとボディを近づけていくと、心地よく吸い込まれるような感覚でカチッ。
これが楽しくて何度も開け閉めしてしまいます。
言葉では表現しきれない快感があるので、ぜひ手にとってお試しいただければと思います。
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ではでは、今回はこのへんで。
皆様の素敵はペンライフの一助となりますように。