かつて日本で初めて発売した万年筆のデザインを復刻。
70周年を記念して製作された、温故知新の万年筆をご紹介。パイロット 万年筆 創立70周年記念 パイロット70
パッと見た目は落ち着いたシンプルな万年筆。
でも、よくよく見るとこだわりが随所に散りばめられているんですよ。
◆シリアルナンバーが刻印されているプレート位置
まず目につくのはシリアルが刻印されているプレートの位置。
実はこれ、どのように締めてもクリップやペン先の向きと正対しません。
わざと45度だけひねった位置に来るよう計算されています。
◆黒い特製コンバーター
何気に素敵なのが限定万年筆や漆万年筆専用の黒いコンバーター。
もちろん単品販売はされていません。
黒い軸から出てくる黒いコンバーターの存在感はさすがの一言。
金色のペン先やクリップと統一感のある「PUSH」の文字もいいですね。
本来、消耗品の補充や交換は面倒なものです。
でもその補充をするという「面倒な時間」をコンバーターで「特別な時間」へと演出してくれる。
よく書く人でも数週間に一度、あまり書かない人であれば数ヶ月に一度ほどでしょうか。
それが見たいがために長く使いたくなる、素敵な仕掛けです。
◆ちょっと太い!限定品専用のクリップ
また、このクリップの形状。
何の変哲もないパイロットのいつものクリップかと思いきや、少し違うのです。
通常のクリップと比べて、やや太いことがおわかりでしょうか。
この形は剣と珠をイメージしてデザインされているそうです。
すうーっとまっすぐの平行線からクイっと内側に狭まり終点の球へと辿りつく。
この太さとベスト型の胴軸がよく調和していて美しい!
きっとバランス型の万年筆だとちぐはぐして似合わないことでしょう。
◆柔らかくもコシがある!お辞儀ペン先
最後にこの万年筆の最大の特徴であるペン先をご紹介いたします。
ペン先のコンセプトは「日本語が美しく書けるペン先」。
お辞儀したペン先に、ふわふわの柔らかニブ!
現行品では味わえない書き味です。
いつも思うのですが、どういう発想でこのようなペン先を思いつくのでしょう。
単に柔らかくしただけでなく、隠し味としてペン先をお辞儀させる。
これが奇を衒ったわけではなく、確固たる意志に基づいて設計されたものなのでしょう。
パイロットとは、そういうメーカーです。
◆「温故知新」という言葉が似合う万年筆
いかがだったでしょうか。
派手さはないけれど、今自分たちが「良い」と思っているものを詰め込む。
ぜひパイロット70で、日本の万年筆の進化の歴史を感じてみてください。
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