収斂進化(しゅうれんしんか)という言葉をご存知ですか?
簡単にご説明すると、イルカとサメのように全く別種が同じような姿・特徴に進化すること。
魚類と哺乳類ですから生物分類的には全く異なりますが
住んでいる環境や食べる餌がよく似ているために同じような姿に適応進化していったのです。
さて、冒頭から小難しいことを持ち出したのはほかでもございません。
この万年筆界にも収斂進化をしている2種の万年筆があるのです。
75周年は「伊万類 アウロラ目 タレンタム亜科」に属します。
対してフリードリッヒは「独万類 モンブラン目 ボエム科」に属しており、
分類学上では全くの別種なのですが非常によく似た進化をした個体としてしばしば学会でも取り上げられます。
主な生息地はどちらも「ペンケース地方」。
運が良ければ「キングダムノート万年筆パーク」でも生存個体を見ることができるようです。
そして、よく似ているこの2種ですが明確な見分け方があるのです。
75周年は比較的体が大きく、細長いシルエットをしています。
これは高いところにある「インク」を効率的に食べることができるように進化したと言われています。
対して、フリードリッヒはやや小柄で襲われやすいため、
外敵から身を守るために首から先が硬い外皮に隠れるようになっています。
これはボエム科の万年筆によく見られる特徴です。
その貴重な連続写真を、別のボエム科の万年筆でご覧いただきましょう。
こちらは当撮影クルーが1週間張り込んでようやく撮影に成功した、
世界初の連続写真となります。
このように一見よく似ている2種ですが
それぞれの分類種の特徴を持っていることがわかります。
どちらも現在生存個体数は少なく、限定軸種に指定されていますが
個人での飼育は法律で認められていますので、
どうぞ安心して家族の一員として迎え入れてあげてください。
>>モンブラン パトロンシリーズ1999 フリードリッヒII世はこちら
ではでは、今回はこのへんで。
皆様の素敵なペンライフの一助となりますように。
(この記事の内容はフィクションです。お付き合いいただきありがとうございました)