「モンブラン ヘリテイジコレクション ルージュ・エ・ノワール スペシャルエディション」は、
1909年に発売された「ルージュ・エ・ノワール」モデルのデザインエッセンスを取り入れ、
2016年に発売されたコレクションです。
「ルージュ・エ・ノワール(Rouge et noir)」は「赤と黒」を意味するフランス語。
その名のとおり、赤(コーラル)と黒(ブラック)のモデルが用意されています。
蛇を模したクリップは、モンブラン黎明期から1940年代頃まで作られていたモンブランの
伝統的なデザインで、近年のモデルでは、作家シリーズのアガサ・クリスティにも採用されています。
まだボールペンが発明されていなかった時代に作られた、オリジナル「ルージュ・エ・ノワール」は
万年筆のみでしたが、「ヘリテイジコレクション ルージュ・エ・ノワール」は、万年筆の他、
ボールペンとローラーボールがラインナップされています。
中でもボールペンはスリム&コンパクト、特徴的なスタイルで、普段使いに女性にも男性にも
おすすめしたいモデルです。
私はこのボールペンの「ブラック」を愛用していますが、このたび、中古の「コーラル」が
入荷してきましたので、並べて比較してみます。
一見、本体の樹脂の色が異なる以外は同じように見えますが、ディティールに少し違いがあります。
まず、蛇クリップの目。
ブラックモデルは丸い凹みで目が表現されているのに対し、
コーラルモデルは、緑色の石が埋め込まれています。
オリジナルモデルのクリップはスターリングシルバーで作られていますが、
このモデルには現代的な合金が使われています。
ちなみに、作家シリーズの「アガサ・クリスティ」の蛇クリップはスターリングシルバーです。
それから、本体の刻印。
ブラックモデルは素彫りですが、コーラルモデルは白の墨入れが施されています。
私は、黒いボディに赤い天冠、アイボリーのホワイトスターの組合せに惹かれ、
ブラックモデルを選びましたが、コーラルモデルも、100年近く前のオリジナルモデルの
特徴がほど良く再現され、所有欲を掻き立てる捨てがたい魅力に溢れています。
「モンブラン ヘリテイジコレクション ルージュ・エ・ノワール」は、
オリジナルモデルをご存じない方にも、是非一度お手にとっていただきたい個性的なコレクションです。
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