モンブラン作家シリーズは、1992年から毎年発売されている限定万年筆です。
モンブランは作家シリーズ・第五弾として1996年「アレキサンドル・デュマ」をテーマに据えました。
父親(デュマペール)のアレキサンドル・デュマの「三銃士」、息子(デュマフィス)の
アレキサンドル・デュマの「椿姫」は誰もが知る有名な作品です。
アレキサンドル・デュマに刻印されているサインには2種類のサインが存在します。
生産工程上のミスにより、キャップに描かれている作家シリーズの象徴とも言えるサインの
模写を息子(デュマフィス)のサインと取り間違えたのです。
親子ともに同名のペンネーム、アレキサンドル・デュマである事がサインの取り間違いに繋がったのでしょうか。
それが発覚した後、当初販売していたものを急遽回収し正規のアレキサンドル・デュマ(デュマペール)を再度販売し直したと言われていますが、全ての回収は難しかったようです。
しかしながら、このようなエピソードが語り継がれていくのも、万年筆愛好家としては嬉しい限りです。
1992年の初代作家シリーズの「ヘミングウェイ」のような重厚で太めの作りで、大理石調のボディは貫禄を感じます。