時は18世紀のロマノフ王朝女帝時代・・・
華やかさの頂点を極めたその時代の、最後を飾ったエカテリーナ2世のお話です。ロシアの女帝として君臨した彼女ですが、実は生粋のドイツ人。
パトロンシリーズにもあります、かの偉大なピョートル1世の孫であるピョートル3世の許婚として、ロシアにやってきました。
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宗教を変え、言葉を覚え、環境に慣れるよう必死に努力した彼女ですが、夫ピョートル3世は遊んでばかり・・・。
相手にされないエカテリーナは、その間読書に明け暮れ、フランスの啓蒙思想家の著書を多く読みました。
モンブラン作家シリーズのボルテールを敬愛し、なんと彼と文通までしていたのです!
>>作家シリーズボルテールはこちら!
そんな夫にクーデターを起こし、自らが即位することになります。
ピョートル1世の改革の成果が徐々に現れ始めたこともあり、文化的に遅れを取っていたロシアをヨーロッパの大国に築き上げました。
歴史上最も多くの愛人を抱えていたとして有名なエカテリーナですが、45歳にして最愛の人と出会います。
その名もポチョムキン。
彼はエカテリーナの10歳下でありながら、政治・軍事に長けていました。
政治を行う上でも、戦争をするにも頼りになるポチョムキンとは、彼の遠征時に2人が交わした手紙がなんと1000通以上、今でも大切に保管されています。
さて、そんな知性を兼ね揃えた恋多き女帝エカテリーナに捧げられたパトロンシリーズ【エカテリーナ2世】ですが、装飾はなんとも華麗です。
花輪をモチーフにかたどった胴軸の装飾は、ウスペンスキー聖堂の十字架を思い起こさせます。
かつては皇帝の戴冠式(もちろんピョートル1世も!)、現在は大統領就任の祝福が行われる歴史の深い聖堂です。
18金のレッドゴールドが深みのあるボルドーのボディを飾り、なんとも高貴な装飾です。
キャップトップには高価なルビーが飾られています。
ペン先はどうでしょうか。
ロマノフ王朝の紋章である、双頭の鷲が繊細に刻み込まれています。
これは、西と東・・・つまりヨーロッパとアジアにまたがる統治権を象徴したものです。
激動の時代、国家の中心として君臨した女帝エカテリーナ、努力と知性の極みである彼女に・・・
そして深い歴史の大きな幕開けに・・・
思いを馳せて手にとってみてはいかがでしょうか。
きっと、愛すべきパートナーに、敬愛する恩師に、心のこもった一筆をしたためたくなることでしょう。