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祈り・アート・ペン

当店にはコーヒー好きのスタッフが数名おり、私もそのうちの一人です。
過去のブログや珈琲の木のボールペン発売などをご覧頂いている方は
「ペンよりも珈琲が好きなんじゃないか?」と
お疑いの方もいらっしゃるかもしれません(笑)



当店にお越しいただく筆記具好きの皆様と同様に
私には中央線沿いによく訪れる自家焙煎の珈琲豆専門店があります。
珈琲について膨大な知識や経験を持つマスターがいて、
お邪魔するたびに新たな発見、学びがあります。
先日その時に聞いて印象に残ったのが珈琲農園のある話でした。

皆様は珈琲農園での仕事というとどんなイメージを持たれるでしょうか?
もしかしたら、一時期フェアトレードが注目されたため、
豆は大手企業に買い叩かれ、そこで働く人々にとっては過酷な労働という
イメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
現在もそのような農園はあるかもしませんが、
独自の工夫を凝らしながら豆の品質を上げることで
豊かな経営を行っているところも多くあります。
(例えば、地下から汲み上げた温泉水で豆の洗浄をしているところなどもあります。)

そうして独自の工夫を競う中で、
いくつもの農園がバイヤー等へのPRのため、
農園案内(パンフレット)を作成、配布しているのですが、
ある農園の内容が面白かったのだそうです。

一般的に考えると、どんな土壌でこんな栽培方法で
こんな豆を作っているという栽培方法が書かれていそうな気がしますよね?
だからこんなに美味しい珈琲豆が生まれるんだと。

しかし、その農園の案内には、それだけでなく
農園スタッフのためにこんな立派な食堂を用意しているであるとか、
お祈りのためにステンドグラスの教会を作ったことが
スタッフの写真とともに紹介されているのだそうです。
スタッフ募集案内ではないのに。

つまりは農園のスタッフがいかに豊かな環境で働いているかを
取引先やその先の消費者に伝えようとしているのだそうです。
それが真摯で美味しい珈琲作りに繋がるのだと言いたいんですね。

一日の最後に感謝の祈りを捧げに教会を訪れる人々が作る珈琲。
・・・美味しそうですよね?
それに品質が他と大きく変わらなければ、
スタッフを豊かにして、楽しく働いている農園を
応援したくなるのがバイヤーであろうが、
消費者であろうが、同じはずです。

さて、筆記具を振り返ったときに、
同様の豊かさを伝えている筆記具ブランドがあるかと考えました。
しかし・・・残念ながら少なくともそれが私たちに
よく知られるまでに浸透している
筆記具ブランドをすぐに思いつきませんでした。
中小の農園などと違い、企業の規模自体が大きいため、
わざわざ伝える必要はないからかもしれませんが、
少し残念な気もします。もっと応援したいのに。

そうした中でも、何だか面白そうな環境で
モノ作りをしていると言う意味で、
私の知りたい内容に近いことを発信するブランドを発見しました。
皆さんご存知ドイツの「ラミー」です。




以下、ラミーのサイトより抜粋します。

「アートは、私たちの世界を新しい違った角度で投影し、
時にエキサイティングで斬新な発想をもたらします。
ラミーがアートを愛し、身近に接しているのはそのためです。

たとえば、自然光が満ち溢れる開放的なガレリア。
ディベロップメントセンターと
インジェクション・モールディング工場の中間に位置するこの空間は、
まさに毎日の就業環境の身近に存在します。

ここはスタッフ間の打ち合わせはもちろん
地元の人々に開放するアートエキシビションの場としても使われ、
ハイデルベルクのアートシーンの一部となりつつあります。

さらに、緑豊かな工場の屋上庭園には立体アートが点在しています。
ラミーのスタッフたちは、これらのアーティスト作品から、
新しいものの見方やアイデアを発見し、自身の仕事に活かしているのです。」

スタッフが日常的にアートに接しながら生まれる筆記具たち。

社内の打ち合わせだけでなく、地元の人々が表現する場としても使われるガレリア。

そして、詳しく調べてみると、
ラミーのペンは600年以上の歴史を持つドイツ最古の大学があり、
有名な城もある、ハイデルベルクという
世界的な観光都市で作られているそうです。
なんとアカデミック!!日本で言うと京都?金沢?どこでしょう?
※プロテステタンティズムの倫理と資本主義の精神」を書いた
あのマックス・ヴァーバー(私は社会学専攻でした!)も教鞭を取っていたようです。



ペンが生まれる背景にあるドラマ。
機会があれば、そして見学が出来るなら
一度訪れてみたいと思わせてくれます!
この環境からラミーらしい
クリエイティブな筆記具が生まれてくるのは
ある意味必然である気がします。

さて、私がそんなラミーのペンの中でも
特に気に入っているのがラミー2000です。



1966年に「西暦2000年になっても古さを感じさせないデザイン」
というコンセプトでバウハウスの影響を受けた
ゲルト・アルフレッド・ミュラーによってデザインされたペン。

古い感じもなければ、アバンギャルドでもない。
世界で初めてステンレス無垢材を用いて作られたスプリング入りクリップは
当時としては珍しく感じられたかもしれません。
それでも、発売当時も、
そして今も人々の印象は大きく変わっていないと思います。

シンプルかつスタイリッシュ。

しかし、実際に手にとってみると、樹脂の表面にヘアライン処理を施しすことで、
「木に触れているような温もり」も持たせた確信犯的な作り。



ペン先も見た目の硬そうな印象よりもふわりと柔らかなアタリ。
あらゆるものに言えますが、この「ギャップ」にメロメロになります。



おそらくデザインするにあたって、ミュラーが
「2000年になっても古さを感じさせないデザイン
 =『古臭くないデザイン』とは何か?」という
近未来をイメージした問いを立てたはずはないでしょう。
「2000年になっても古さを感じさせないデザイン
=『時代を超えても心地良いデザイン』とは何か?」という
本質的な問いを立てたはずです。
それが50年近くなる今でも愛され続けている理由なのではないかと思います。

そして、そのペンは、
ミュラー自身はフリーランスのデザイナーではありましたが、
アートを愛する企業文化やそこで働くスタッフ、
格式と伝統のある都市に影響を受けたからこそ生まれた
逸品だったと言って間違いはないと思います。

今後もラミーのような素敵な情報(企業文化、環境を含めた商品)を発信してくれる
応援したくなるような筆記具ブランドがもっと増えれば、
筆記具を使うことはもっと楽しくなるはずです。

でも、それは私たちキングダムノートが反省し、学ぶべきことでもあります。
うーん・・・手始めに私どものお勧めの珈琲を一緒に飲んでお話しながら
ペンのご案内を出来るように環境を整えましょうか(笑)

冗談はさておき、今後も私どもは皆さんの毎日を楽しくする
お手伝いが出来るような筆記具を素敵な情報とともにご紹介して参ります。
今後もご愛顧の程、宜しくお願いいたします。

【ラミー2000はこちら】

【ラミー入門編はこちら】

【その他ラミーの筆記具はこちら】

この記事を面白いと思った人は64人です

2014年10月08日|written by スタッフ
この記事カテゴリーは『万年筆』です。

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